紙文書をSharePointへ。スループットを最大化する“電子ファイリング”の考え方

業務のスピードを上げたい、属人化をなくしたい、情報を探す時間を減らしたい――
中小企業や小規模組織のIT相談で、このテーマは必ず出てきます。

「とりあえず紙をスキャンしてSharePointに置けばいいんですよね?」

実は、それだけではスループットは上がりません。むしろ、紙の山がデジタルの山に置き換わるだけになりがちです。

大切なのは、スキャンした“あとの業務の流れ”をどうデザインするか。ここに電子ファイリングの本質があります。

よくある紙文書の処理フローと課題

多くの会社では、紙文書は次のように処理されています。

  1. 文書を受け取る
  2.  内容を確認して分類する
  3. 必要なら回覧や承認
  4. スキャンしてPDF化
  5. フォルダに保存
  6. 必要なときに探す

一見シンプルですが、現場では次のような問題が起きがちです。

ボトルネック

発生する理由

影響

どこに保存するか迷う

フォルダ構成が属人的

探す時間が膨らむ、責任が曖昧に

スキャン後の流れが曖昧

「スキャンしたら終わり」意識

電子の山が増える

情報が検索できない

ファイル名・フォルダ名頼り

過去文書探索に10〜30分かかる

紙と電子が二重管理

「とりあえず原本も残す」文化

保管コスト・手間が増大

担当者が固定化

手順が標準化されていない

その人が休むと止まる

結論として、紙をスキャンする“だけ”では生産性は上がらないのです。

文書が“データ”として流れる状態を目指す。

では、どんな状態を目指すべきか?

理想は、「文書が“データ”として流れる状態」です。

目指すべき文書処理フロー

  1. 1文書を受け取ったら入り口フォルダへ即投入
    (スマホでも複合機でもOK)
  2. SharePoint 上で、文書に 属性(メタデータ) を付与
    • 文書種別
    • 相手先
    • 日付
    • 担当者 など
  3.  回覧・承認は Teams + Power Automate で自動的に通知
  4. 原本保管は「法律上必要なもののみ」明確に例外管理
  5. 文書検索は フォルダではなく検索で引く
    → 「Googleで検索する感覚」で過去資料に辿りつける

これにより、文書は人が探すものではなく、必要なときに自然と手元へ届くものになります。

ポイントは「棚ではなく台帳」発想

よくある失敗が、電子化しても「フォルダ階層で管理しようとする」こと。

フォルダ = 棚

棚は「置き場所を知っている人」しか正しく探せません。これを 台帳(メタデータ管理) に変えます。

考え方

管理方法

探し方

旧:棚で管理する

フォルダ階層

記憶・勘で探す

新:台帳で管理する

SharePoint 列 / メタデータ

キーワード検索する

属人化がなくなり、“探さない働き方”へ移行できます。

スループットが上がると何が起きるか

  • 情報を探す時間が激減する
  •  回覧・承認が止まらなくなる
  •  担当者が不在でも業務が止まらない
  •  新人・外部メンバーでも同じ品質で業務ができる
  •  テレワークでも社内でも情報アクセス体験が統一される

つまり、組織の反応速度が上がる。これはそのまま、競争力になります。

電子ファイリングに困ったら、まずはご相談ください

 

「どこから手をつけたらいいかわからない」

「ルールを決めても、うまく定着しない」

「SharePointは入れたけれど、運用がバラバラ…」

そんなときは、テクノスイッチにご相談ください。

私たちは、中小企業の現場に合わせた“無理なく続く電子ファイリング”を得意としています。業務の流れ、メンバーのスキル、紙文化の残り方…。会社ごとに違う“リアルな事情”を踏まえて、一緒に最適解を整えていきます。

  1. 現状ヒアリング
  2. 文書分類・入口ルールの設計
  3. SharePointの台帳(メタデータ)設計
  4. Power Automateによる文書流通フロー
  5. 運用定着までの伴走支援

ここまでをワンストップでサポートします。

「電子化はツールの問題ではなく、“流れ”の設計です。」

まずは軽く状況を聞かせてください。相談だけでも大歓迎です。

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あなたの会社のスループット、まだまだ上げられます。一緒に“探さない働き方”をつくりましょう。